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萌えに萌えたベイの名残。 オエビ日記が消えたので。 サイト整理をしないといけないなと思いつつ、取り急ぎ報告場設置。
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まぶしいなぁ

カーテンの隙間から忍びこむ朝日の戯れに
木ノ宮仁は薄く目を開けた
仁の顔にサラサラと触れるカイの薄青の髪は心地よく
二人分の体温を暖かく抱きしめる毛布を早々に手放すには惜しい

今日は土曜日だから、朝から時間を気にするなんて野暮なことはしない

自分の腕の中で丸くなるカイを起こさないように
カーテンを閉めるべく緩やかに動くが
秋も深まった朝のひやりとした空気に
伸ばしかけた剥き身の腕を慌てて引っ込めた

仕方ないこのまま
降り注ぐ光の中、眠る横顔を眺めながら
カイの目覚めを待とう
そのうちに気温も上がるだろう

カイの吐息を聞きながら流れる時は限りなく穏やかだった
大切な一瞬一瞬が自らの手の中にある実感
こんなときが長く続けばいいと思う
永遠を願う、
その瞬間があるということこそが
何ものにも変えられない幸せだと知っている

カイはどんな永遠を願うのだろう
最近の子供は割と冷めてるから
「永遠」なんて信じないのかもしれない
そうでなくてもカイは現実的な子だから
永遠を口にする仁を鼻で笑うかもしれない

それでも惜しみなくカイの幸せを想う
カイが望む永遠が穏やかなものであるように祈る
願わくばそのときを共有できるように

あと1時間もしないうちに彼は
意志の強さがにじみ出る瞳をしばたかせながら目覚める

熱い視線を感じて不機嫌そうに
気恥ずかしそうに
何見てるんだ貴様
掠れた声で呟くんだ

早くそんなカイを見たいような
それでもこの時をまだ楽しみたいような
くすぐったい気持ちで
起こさないように
でもギュッと腕の中のカイを抱きしめた

カイとの幸せ
それこそが

君の望む永遠

 

 

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